【2公演・抽選10,000回分完売】1万回の抽選を、会場のオンラインガチャで──TAGRIGHT 1st LIVE 会場限定ガチャ
| 業種・業態 | エンターテインメント(アイドル・ライブ物販) |
|---|---|
| 目的 | ライブ会場での物販強化・ファン体験の創出 |
| 実行施策 | 会場設置タブレットによるオンラインガチャ(外れなし・A〜E賞+ラストワン賞) |
| 効果 | 2公演とも完売、抽選10,000回分 |
1日で抽選10,000回分。会場では、抽選の処理と景品管理をどう組み立てるかが課題でした。ワンタップで最大10連まで引けるオンラインガチャに、会計・抽選の導線や専用Wi-Fiを組み合わせ、2公演とも完売しました。
2026年8月11日、豊洲PITで開催された「TAGRIGHT 1st LIVE」。会場限定のガチャを実施し、その最上位賞に置いたのは、メンバー全員との撮影と、お名前呼び動画という「体験」でした。
当日の朝には開場の3時間前から列ができ、2公演それぞれに用意した抽選5,000回分は、いずれも完売しています。
ライブ物販でのガチャ自体は、以前からある選択肢です。今回のポイントは、それをカプセルトイの機械ではなくオンラインガチャで実施したこと。ファンのスマートフォンで引く形ではなく、会場に設置したタブレットを使い、物販ブースのオペレーションに組み込む形で運用しました。
本記事では、直前まで変更がきくこと、大量の抽選をさばけることなど、会場でオンラインガチャを運用するうえで役立った仕組みと、当日の改善点をご紹介します。

実施概要

導入の背景|ガチャは定番。課題は「1日1万回の抽選」をどうさばくか
ライブ物販のガチャは、珍しい施策ではありません。ただし今回は、豊洲PITでの2公演、1日で抽選10,000回分という規模での実施です。カプセルトイや紙くじでも運用はできますが、方式に応じた準備、補充、残数管理や導線の設計が必要です。今回は、次のような運用上の負担に着目しました。
1.景品・抽選券の準備と補充
カプセル方式では景品や当選券の封入、機械への補充が必要です。紙くじの場合も、くじの準備や賞ごとの残数管理が発生します。抽選数が多いほど、こうした作業をどう分担するかが重要になります。
2.複数回の抽選に時間がかかる
一般的なカプセルトイの機械は、1回の操作で1個を取り出す方式です。複数回引く場合は操作を繰り返すため、設置台数や補充方法も含めて待ち時間を見込む必要があります。
3.変更内容によって準備のやり直しが生じる
景品や名称を変更する場合、印刷物の修正や封入済みの内容の確認が必要になることがあります。どこまで変更できるかは、準備の進み具合や運用方式によって異なります。
4.体験賞を含めた当選管理が手作業になる
撮影や動画といった体験型の景品も、当選券を使えば設定はできます。ただし、グッズと体験賞の当選数・残数を手作業で管理しながら数千回の抽選を回すのは、運用の負担が大きくなります。
今回は「クロワッサン」のガチャ機能を使い、会場のタブレット上で抽選する形をとりました。抽選と景品の在庫はシステム側で管理し、当選結果に応じて景品を手渡しで交換する運用です。
景品設計|体験賞を最上位に。当選数はシステムで一括管理
通常の抽選はA〜E賞の5段階で構成しました。これとは別に、最後に引いた方を対象とするラストワン賞も設けています。

今回の景品設計で軸になったのは、A賞の体験価値です。メンバー全員と会って写真を撮り、自分の名前を呼んでもらえる動画まで残せる。通常のグッズ販売とは異なる体験を賞に取り入れ、抽選を楽しむきっかけをつくりました。
ラストワン賞も、内容はA賞と同じバックヤードミーティングです。最後に引いた方に、メンバー全員とのグループショット撮影とお名前呼び動画撮影の体験を用意しました。上の表は通常のA〜E賞の内訳で、ラストワン賞は別枠として記載しています。
A賞の体験賞も、グッズと同じくガチャの賞の1つとして登録し、当選数をシステムで管理しています。体験賞を含めたすべての賞の抽選と当選数を、1つの仕組みでまとめて運用できました。
一方で、ガチャは「外れなし」の設計にしました。1回引くごとにA〜E賞のいずれかが必ず当たります。上位賞を狙うワクワク感と、何を引いても必ず景品が手に入る安心感を両立させる構成です。
また、第一部と第二部で別々のガチャを用意し、通常の抽選をそれぞれ5,000回分ずつ用意しました。各公演の抽選と景品在庫を分けて管理する運用です。

準備|システム設定は約1週間。直前まで企画を詰められる
設定は約1週間。時間は企画づくりに
今回のガチャのシステム設定には、約1週間をかけました。景品の製作・調達、会場のタブレットや通信環境の準備は別途必要です。抽選用のカプセルを詰める工程をなくし、システム設定と現場の準備を分けて進められました。
なお、企画そのものの検討には3か月以上をかけています。時間がかかるのは、景品の内容や賞の構成、当日の運用をどう設計するかという部分です。システムの設定は、その決定を反映する工程にあたります。
直前の景品タイトル変更に、管理画面で対応
今回、景品のタイトルが直前に変更になりましたが、管理画面上の設定を書き換えるだけで対応できました。カプセルの詰め直しや景品の入れ替え作業は発生していません。
画面上の名称や表示内容を管理画面から修正できる点は、直前の調整に役立ちました。ただし、景品そのものの変更や現場への周知は、別途準備が必要です。
決済設計|抽選だけをオンライン化し、決済は既存の物販に
「クロワッサン」のガチャには決済機能もありますが、今回はあえて使わず、会場での決済としました。ガチャの売上を、アーティスト側の物販売上として計上するためです。
ファンはまず物販ブースでガチャ券を購入し、そのうえでタブレットに並んで抽選します。購入時の決済は、POS決済・現金のどちらにも対応しました。
オンラインガチャというと、決済までオンラインで完結する形を想像されることが多いかもしれません。ですが、抽選の仕組みだけを使い、決済は既存の物販オペレーションに乗せることもできます。売上の計上方法や、すでに導入しているレジまわりの体制を変えずに導入できる点は、会場物販で運用するうえでの実務的な利点です。
事前告知|Xでの発表から、開催前に話題化
ガチャの実施はXで事前に告知しました。発表直後から反響が大きく、ライブ当日を前にファンの間で話題になりました。
当日の朝には、開場の3時間前から列ができていました。
当日の運用|購入・抽選・交換の3ステップで、大量の抽選を処理
会場での流れは次の3ステップです。
1.ガチャ券を購入する POS決済・現金のどちらでも購入できます
2.タブレットでガチャを引く ガチャ券を持ってタブレットの列に並び、抽選します
3.景品と交換する 表示された結果をもとに、景品を受け取ります

ワンタップで最大10連。1人あたりの抽選時間を短く
抽選操作の負担を減らすポイントは、ワンタップで最大10回分をまとめて引けることです。カプセルトイなら10回分は10回ハンドルを回す必要がありますが、オンラインガチャなら1回のタップで10回分の結果がまとめて表示されます。

複数回分をまとめて抽選できるため、1回ずつ操作を繰り返す負担を減らせます。また、抽選用カプセルの補充は不要です。一方、会計や景品交換には時間がかかるため、待ち時間は抽選以外の導線も含めて考える必要があります。
さらに、会計と抽選を別の列に分け、ガチャ券を購入した方がタブレットの列へ進む導線にしました。まとめ引きの機能だけでなく、購入・抽選・交換をそれぞれ運用する体制も整えています。
専用Wi-Fiで、会場の通信環境を確保
満員のライブ会場では、来場者のスマートフォンで回線が混み合うことが想定されました。そこで、ガチャ用には来場者と共用しない専用のWi-Fiを用意し、抽選に使う通信環境を確保しました。
第一部の待ち時間を受け、第二部は購入上限を設けて運用を改善
第一部では想定を超える購入があり、待ち時間が長くなる場面がありました。そこで第二部からは、お1人あたりの購入数に上限を設ける運用に切り替えています。
抽選システムの運用に加え、現場で購入ルールを見直すことも必要でした。まとめ引きができても待ち時間がなくなるわけではなく、需要に応じて購入上限や案内方法を調整することが大切です。
成果|2公演・抽選10,000回分がすべて完売
当日は長い列が続き、第一部・第二部ともに、用意した通常の抽選5,000回分がすべて完売しました。
- 第一部:抽選5,000回分(完売)
- 第二部:抽選5,000回分(完売)
- 合計:抽選10,000回分
賞ごとの在庫数をそのまま当選上限として設定しているため、すべての景品が出切った時点でガチャが自動的に終了します。長い列が続くなかでも、「当たったのに景品がない」といったズレを起こさずに完売まで運用できました。
振り返り|今回の運用で役立った仕組みと、現場での改善

1.1日1万回の抽選をさばき切れた
ワンタップで最大10連まで引ける仕組みに、会計を分けた導線と専用Wi-Fiを組み合わせ、大量の抽選を処理して完売まで運用しました。第一部で待ち時間が長くなった点は、第二部で購入上限を設けて改善しています。
2.直前および当日まで、変更がきいた
景品タイトルの直前変更は設定の書き換えだけで対応。公演の合間には購入ルールも切り替えています。
3.体験賞も含めて、抽選と当選数を一括管理できた
盛り上がりの中心となった体験賞も、グッズと同じ仕組みで抽選・当選数を管理できました。
4.決済は既存の物販に乗せられた
抽選の仕組みだけを使い、売上はアーティスト側の物販として計上しました。
5.1万回の当選と在庫が最後までズレなかった
当たり玉の混入や残数の目視確認が不要で、完売と同時に自動で終了しました。
なお、当日の盛り上がりを考えるうえで欠かせないのは、TAGRIGHTへのファンの熱量と、それに応える景品の内容です。ガチャの仕組みは、その熱量を取りこぼさずに受け止めるための土台という位置づけです。
ライブ物販でオンラインガチャを検討中の方へ|導入時の6つのポイント
- 上位賞の設計:ファンにとって魅力のある景品を考えましょう。グッズだけでなく、メンバーとの体験を景品にすることも検討してみてください
- 数量と購入ルールの設計:想定を超える需要が出ることがあります。景品数に加え、お1人あたりの購入上限もあらかじめ決めておくと、当日の判断がスムーズです
- 決済方法の選択:オンライン決済と会場決済のどちらも選べます。売上の計上方法や既存のレジ体制に合わせて決めてください
- 購入と抽選の導線:まとめ引き(最大10連)と、会計とガチャの分離を組み合わせると、列の回転を上げやすくなります
- 通信環境:満員の会場では回線が混み合います。ガチャ用に専用のWi-Fiを用意しておきましょう
- 事前告知:告知のタイミングと内容が、当日の来場動機になります
活用例|ECカートと連携したガチャ販売
※以下は一般的なサービス活用例です。今回の会場施策の実績や、TAGRIGHTの今後の予定を示すものではありません。
「クロワッサン」のオンラインガチャは、会場の物販だけでなく、すでにお使いのECカートと連携して運用することもできます。
ECカートとの連携では、ガチャを1つの商品としてECサイトで販売する方法があります。会場に来られないファンに向けた施策など、目的に応じて活用を検討できます。連携条件や決済・配送などの運用は、導入先に合わせて確認が必要です。

まとめ|アイドルのライブ物販に、オンラインガチャという選択肢を
グッズを「買う」だけでなく、「引く」楽しさを物販に加える。今回の事例では、まとめ引きと当選数の管理をシステムで支え、現場の導線や購入ルールも調整しながら運用しました。TAGRIGHT 1st LIVEでは、開場前から行列ができ、2公演で抽選10,000回分がすべて完売しました。
「クロワッサン」のオンラインガチャは、今回のように会場のタブレットで運用することも、ファンが持参しているスマートフォンで引いていただくこともできます。ライブ物販やファン施策でのガチャ活用をご検討の方は、お気軽にご相談ください。
クロワッサンの詳細・お問い合わせはこちら
https://lp.croissant.buzz/contact/